私たちの考え方
なぜ事故現場に行くのか?「なぜ事故現場に行くことに、そんなにこだわっているんですか?」理由は簡単です。それをお客様が一番喜んでくれると感じたからです。私たちは事故の連絡から30分程度で現場に行くことを目標としていますが、この方針には賛否両論ありました。しかしながら私たちのこの方針については、いろいろな側面から考えることが出来ます。
顧客満足から考えると…私たちは顧客満足を求めるからこそ、事故現場に行くのです。

私たちは、お客様は特定の事故を想定して、その際にサービスを受けるために保険に加入していると考えています。
そうするとお客様は保険に加入した段階では、保険に加入することにより満足させようとしている欲求を満たすことは出来ません。

私たちのサービスは事故が起こった時に、はじめて完結するものなのです。

当然、保険に加入する際に受ける説明等にも顧客満足はあろうかと思います。
しかしながら、上記の理由から、保険の顧客満足は事故現場にあると私たちは思っています。

マーケティングという側面から考えると…多くの方が行きたがらなくても、行きたがらないからこそ、私たちは事故現場に行くのです。

マーケティングとは(いろいろな意見があるでしょうが・・・)、みんなが北を向いて走っている時に、一人で南に向かって走ることだと、
個人的には思っています。
現在の代理店業界は保険の販売に重きを置きすぎているように思います。保険ショップの方は損保は手間がかかる・・・と言っていますし、
大手の損保代理店さんは事故で体力を削られたくない・・・と言っていました。
実際に代理店を経営されている諸先輩方に相談しても、控えめに言って8割の方から否定的な意見を頂きました。
「無理だ」という意見と「大変すぎる」という意見です。
事故現場に顧客満足があると信じている私たちは、本当にそうだろうか?・・・と思います。「無理だ」という意見は、やってから言うことであろうと思うし、「大変すぎる」というのは創意工夫の問題、企業努力の問題です。
それがなければ「安い」という価値観に支配されてしまいます。私たちは保険料の値引きを保険業法で禁じられてしまっているんです。

事故現場に行くことは私たちにとって「付加価値」ではありませんし「サービス」でもありません。
私たちにとって、それは「仕事」です。

仕事の考え方が違うのだと思っています。
しかしながら、8割の代理店の方が否定的であることは私たちにとってはありがたいことなのかも知れません。

ビジネスモデルという点から考えると・・・私たちは「昔の代理店さんのように」と思いながら事故現場に行くのです。

事故現場に行くという考え方は、新しい考え方ではありません。
むしろ古い考え方で、昔の代理店さんはみんなやっていた事です。
ですから、私たちの方針をお客様にお話しすると「昔の代理店さんみたいだね」と言われます。昔ながらのビジネスモデルを現代風にアレンジするということは、よくあるビジネスモデルだと思っています。
基本的にはアナログのものをデジタルで再現していくというイメージでしょうか。
また、今現在はネット損保・生保など、様々なチャネルで保険を購入することができ、様々、保険を安く買える場は増えていっています。
(しかしながら、そのネット損保でさえCMでは「事故対応力」と言っています)。

「顔が見える方が安心」とよく言われますが、事故の時にも顔が見える方が安心だと思います。

どんな業界にも「セルフ」であるとか「ディスカウンター」であるとか、そうした市場がある一方で、「プレミアム」と呼べる市場が存在していると考えています。
私たちは保険料を値引きすることは保険業界で禁止されているため、「保険を安く売る」という市場にポジショニングすることは出来ません
(幸か不幸か、その方向で企業努力することは出来ないのです)。
どうしてもその反対側に向かってコンセプトを提案しなくてはいけません。
その一つとして、「必ず駆けつける」というお客様との約束は、お客様にとっても分かりやすいのではないかと思っています。

企業理念から考えると・・・私たちが事故現場に行き始めたのには理由があります。経営理念に基づいて検討した結果、行くことになったのです。私たちの経営理念は下記の2つです。

保険とは公共の福祉である。我々は保険を正しく理解し、正しく説明し、正しく実行しなくてはならない。保険代理店とはサービス業である。我々は保険を通じて顧客に感動を与えなければならない。

「ありがとう」とは質が違うように思えました。これは正しい事のように思えました。

4年程前、この2つの経営理念から私たちの業務内容、サービス内容を検討しました。販売とは、知識とは、接客とは・・・、
そんな中、事故の連絡を受けた際にどうするか?と検討しました。行くのか?行かないのか?
当然、上記の経営理念に沿って考えると、検討する余地もなく行くことに決まりました。
事故現場に行くきっかけは、本当に小さなことでした。この事が、ここまで私たちのビジネスの中心に来るとは当時思っていませんでした。
行ってみてどうだったか?お客様から「ありがとう」と言われました。
私にはその「ありがとう」という言葉は、契約の際にお客様から頂く「ありがとう」とは質が違うように思えました。
これは正しい事のように思えました。

保険を正しく実行するため、お客様の感動を求めて、私たちは事故現場に行くのです。

私たちの理想から考えると・・・私たちは、私たちの理想に近づくため、お客様のストレスの80%を持ち帰るために事故現場に行くのです。

私たちの理想は、私たちが事故現場に行った時にトラブルが解決すること、もっと言うと、私たちにコンタクトを取った瞬間に
トラブルが解決することです。
しかしながらこの事は相手もあることなので現在の私たちには不可能です・・・残念ですが。
しかしながら、お客様のトラブル時にお客様のストレスを減らすことは出来ると考えています。
事故を起こした際に、どうしても人は不安になりますし、先が見えないことはストレスです。

不安やストレスを感じると、仕事の能率は落ちますし、プライベートも落ち着かなくなります。
この事は社会にとっても不幸な事だと考えています。
トラブル時に誰か来てくれると、「ほっ」とすると言っていただけるお客様は多いですし、日々トラブルの中で生きている私たちには、
今後どうやって解決していくのか、注意していただきたい点、お客様にやってもらいたい事など、今後の流れは比較的分かります。
すぐに駆けつけて、今後の流れをある程度、説明できればお客様のストレスも減るのではないかと私たちは考えています。

お客様の不安やストレスの80%を持ち帰ることが出来れば幸いです。

その他・・・私たちの仕事は毎日お客様から「ありがとう」と言われる仕事になるのです。

その他、事故現場に行くことのメリットは様々あります。

例えば 事故現場で相手の方と名刺交換が出来れば、その後問題があった時には相手の方はお客様ではなく、
私たちに文句を言ってきます。
例えば 事故現場で相手の話を聞けば、その後、相手の意見が変わる(赤信号と言っていたのに、翌日には青信号と言っているなど)事も
少ない(ゼロではないですよ・・・残念ながら)ですし、そもそも揉めそうな時には相手の会話を録音していたりもします。
例えば 事故現場が5差路だったりしたら、電話で聞いているだけでは何が起こったのか、十中八九わかりません。
事故現場に行けば一目瞭然です。
例えば お客様の車両が走行不能になっていたら、さらに繁忙期ですぐに動かなくてはいけない状況だったら、別のメンバーを応援に
呼べばお客様を目的地まで送り届けてあげることも出来ます(・・・たまにあります。後で代車を届けます)。
例えば これらの事は事故現場に行った経験から、行ってよかったと思う点を書くだけなのでいくらでもお話しすることはできます。
実はお客様にとってだけでなく、事故現場に駆けつけることは私たちにとってもメリットは大きいのです。

コンセプトを作る時には、なるべくシンプルで否定できないコンセプトを作るべきだと思っています。「行けるなら、行った方が良い」、「来てくれるなら、来てくれた方が良い」、多くの人(売る側も買う側も)がそう思ってくれるのではないかと思っています。売る人にとっても買う人にとっても、後は費用対効果の問題です。
私たちはこれがペイすると思っています。

保険屋さんは正直に言って、あまり人から好かれる商売ではないと思っています。ですが、私たちが毎日事故現場に行くような規模になれば、私たちの仕事は毎日お客様から「ありがとう」と言われる仕事になるのです。